脚本・シナリオの書き方が学べる参考書の紹介

今回は、『脚本の書き方』についての本を紹介したいと思います。

基本的には映画の脚本の書き方についての本の紹介となりますが、物語の作り方について書かれているので、小説や漫画を描く上でも参考になることがあるかと思います。

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シナリオ関連

シナリオの基礎技術

シナリオの基礎技術
ダヴィッド社
¥1,650(2019/11/09 13:58時点)

一つの状態にリトマス的な人物、セリフ、小道具、事件、事情、自然現象等を投げ込むことによって、その反応(リアクション)からその人物の心理や感情や事情等を描くことができる

シナリオを書く人だけじゃなくて、物語を作る人全般にオススメの本です。

起承転結などの構成やキャラクターの作り方、いいセリフ悪いセリフとはどういうものか、などが解説されています。

モノローグを始め、時間経過のさせ方の項目も参考になります。

1985年出版なので本文中の話題が古かったり、文章が上下2列に配置されていて特殊な書き方になってるんですが、それが気にならなくなるほど得るものがとても多い本だと思います。

初心者の方に一番最初にオススメする本かもしれません。

シナリオの技術

テーマは言うのではなくて、訴えるものです。訴えるといったのは観客に考えてもらうことです。

上で紹介したシナリオの基礎技術の本の続編です。

基礎技術で学んだことを、どういう風に脚本に落とし込んでいけばいいかが、具体的な実践方法で紹介されています。

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと

脚本のオープニングはよく熟慮され、ストーリーがどういったものかを視覚的に表現するよう組み立てられていなければならない。

ハリウッドの脚本術の基本が学べる本です。

アメリカの脚本家で講師でもあるシド・フィールドという人物の書いた本なので、最初に読むシナリオ本としてもおすすめです。

人物表の書き方項目が参考になります。

SAVE THE CAT の法則

悪い奴が主人公の場合には、敵役をもっともっと悪い奴にしてしまえばいいのだ!

文体にクセがあり、個人的には合いませんでした。

映画のジャンル分けの部分はオリジナリティがあったので、そこは勉強になったかな。

ハリウッド脚本術 プロになるためのワークショップ101

ドラマは人生ではない。人生は平凡である。

海外翻訳特有の分かりにくさがある本。amazonのレビューでも酷評されてます(笑)

わかりにくいからこそしっかり読み解こうとする面もあるので、意外と頭に入ってくる気がしないでもないこともない。たぶん脚本本の中で一番の読みにくさです。

ハリウッド脚本術2 いかにしてスリラーを書くか

慣れ親しんだ世界の崩壊が、精神的なパニックを引き起こし主人公の判断力を曇らせて、ストーリーをさらなる恐怖の迷宮へと駆り立てていく。

ハリウッド脚本術シリーズの2冊目です。
サスペンスの書き方も紹介されています。

ちょっとだけ訳が改善されていますが、それでもまだ読みにくいです。

ハリウッド脚本術3 アクション・アドベンチャーを書く

アクション・アドベンチャーの主人公は、うぶなロマンチストではなく恐怖心に真っ向から立ち向かい、言葉ではなく行動で石を表す人物なのだ。

ハリウッド脚本術シリーズの3冊目です。

脚本術2よりも訳が改善されています。というかここまできたら原文が読みにくいんじゃないかという疑惑も…

アクションの書き方の本ですが、前2作と結構内容が被ってます。あまりオススメできないかも。

物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術

賢明な物語作家は、時間枠をいいかげんに選んだりはしない。“いつ”という疑問を持つことが、独自性を生み出す微妙な陰影を提供してくれる。

ハリウッドの脚本ではおなじみの“英雄の旅路”の基礎が学べます。

キャラクター=①求めるもの+②動き+③障害+④選択

図解付きで、とてもわかりやすいです。

新しい主人公の作り方

ヴァージンの物語は、潜在能力を開花させて「なりたい私になる」ための物語。

ヒーローの物語ではなく、ヒロインの物語の作り方が紹介されています。

テンプレートも用意されていて非常に便利です。

ヒーローの物語とはジョーゼフ・キャンベルの提唱した「英雄の旅」からきており、『スターウォーズ』の脚本もこの「英雄の旅」をモデルに作られているそうです。ピクサーの脚本も参考にしてるかも。

本書では「英雄の旅」のおさらいはもちろんのこと、新しく提唱されているヴァージンの旅についても学べるので一石二鳥の本となっています。

映画ライターズ・ロードマップ

裏切り、苦しみ、犠牲、救済。これこそがもっとも純粋な物語の形なのだ。

プロットに焦点を当てた本です。

敵対者と対峙することで主人公の古傷が痛み出す、主人公の「盲目さ」が間違った行動を引き起こす。などプロット以外に登場人物の作り方の面で、勉強になることが多いです。

アカデミー賞を獲る脚本術

アクションのあとのリアクション・シーンを遅らせると、観客はリアクションがくるのを待つため、緊張感がとぎれず、ストーリーも勢いを失わないという効果がある。

シーンの作り方がとても参考になります。

名シーンの作り方や、どんでん返しの作り方のコツなど脚本術が満遍なく紹介されています。

アカデミー賞映画で学ぶ映画(シナリオ)の書き方

ドラマは葛藤。葛藤の前提に障害がある。障害とは何かを邪魔することだから、邪魔されるものが先になければならない。邪魔されるもの、それは主人公が達成しようとする目的。

アカデミー賞を受賞した映画のシナリオから映画の書き方を学べます。

半分くらいは映画のシナリオが書かれているので、あまり参考にならないかなと思ったら意外や意外、結構勉強になる部分が多く予想外によい本でした。

日本人の書いた本なので海外本特有の読みにくい翻訳というのもなく、とてもお勧めできる本です。

「感情」から書く脚本術

キャラクターが何か言えば個性が見えるが、言わないことでも個性は見せられる。

キャラクターの作り方、プロットの作り方、テーマの作り方などが具体的な実践方法で書かれていてかなりオススメの本です。

難点としては、参考になる部分が多すぎて読むのに時間がかかるところですかね(笑)

にいがたシナリオ講座

にいがたシナリオ講座
新潟日報事業社
¥300(2019/11/09 13:59時点)

何気なく、置かれたように見えるセリフにもしっかりした計算がある。逆に何気なく見えるセリフこそ作者のセンスが見えます。

新潟在中のシナリオライターの講座本です。

新潟と聞いて侮ることなかれ、この本で紹介されている方法論はとても役にたつものばかりです。なぜならさまざまな脚本術の本からの引用が大量にあるからです!

一番最初に紹介した『シナリオの基礎技術』を読んだことがある人は、「あれ?なんか知ってることしか書かれてないぞ」と思うかもしれませんが、逆に言えばこの本さえ読んでおけば他の本を買わなくても大丈夫!(大丈夫ではないです)

『エンタテイメントの書き方』という絶版された本からの引用もあるので、その本が欲しい方はこちらの本で代用されるといいかもしれません。

カセの一覧が書かれているページは必見です。(これも引用)

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映像関連

映像の原則

映像作品を製作するスタッフは、不特定多数の観客を縛ってしまう時間を“楽しく” “有意義に”享受させる義務がある、という覚悟をもたなければなりません。

アニメーション監督の富野由悠季さんによる映像の演出技術書です。

映像なので小説とか脚本を書かれる人より、漫画を描く人向けかも。

映画術 その演出はなぜ心をつかむのか

彼女にとって和服は一種の「鎧」なんですね。ただ、そうやって「鎧」をあえて身にまとうことで、むしろ自分を必死に守ろうとしている彼女の内面が逆に垣間見えてしまう。

魅力的な演出方法を、実際の映画を例に出して解説されています。

こちらも漫画を描く人向けかもしれませんが、創作する人全般に参考になる本だと思います。

映画好きな人は読んで損はないです。

その他

世界を創る女神の物語

ヒロインの物語は献身と勇気、常に前を向いて歩く強さの物語。

古今東西の女神の物語が集められています。

読みものとしても面白いですし、女性主人公または女性的な男性主人公を作る上で参考になると思います。

表現の技術

「予定調和は表現の敵」なのです。

電通社員によるグッとくるCMの作り方が書かれた本です。

2012年に出版された本なので、その頃に放送されていたCMを主に取り上げています。

絵コンテが載ってるんですが、絵コンテを見ただけで面白いと思えるのがすごいです。

演劇入門

演劇の技術とは、「自分の妄想を他者に伝える技術」である。

演劇の作り方、特にリアルなセリフの作り方が参考になります。

まとめ

というわけで脚本の書き方の本の紹介でした。
ちなみにここで紹介した本は、創作する人以外にも参考になるかと思います。

映画やアニメ、ゲームを見ていて、「脚本が面白いのはわかるんだけど、なにが面白いのかがわからない」とか、「脚本がつまらないのはわかるんだけど、なんでつまらないのかがわからない」といった疑問がこれらの本を読めば解消されるかもしれません。

というわけで脚本術の本の紹介でした。脚本のコンクールや自主制作映画とかで参考になったらと思います。
それでは、良い創作ライフを。

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