『プリキュア』と『細田守』からみる、『赤毛のアン』

『赤毛のアン』が間接的に現代の子供たちにも影響を与えているということを、『プリキュア 』シリーズと細田守監督作品から見ていきたいと思います。

プリキュアと赤毛のアン

『プリキュア』は言わずと知れた女の子向け(男の子も)のアニメシリーズで、16年続く定番のアニメとなってます。そのシリーズの中で、『赤毛のアン』をモチーフに描かれているエピソードがありました。

スイートプリキュア♪

(C)ABC・東映アニメーション

スイートプリキュアは2011年から2012年にかけて放送された、プリキュアシリーズ8作品目のアニメです。

この中で、アンダイアナがロウソクとボール紙で夜中合図を送り合う、という遊びに似たシーンがあります。

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という親友の女の子二人が、夜中懐中電灯で合図を送りあってるシーンです。

(C)ABC・東映アニメーション

『赤毛のアン』ではロウソクの火ですが、こちらでは懐中電灯の光ということで現代風にアレンジされてますね。

まぁこれだけなんですけどね(笑)一応紹介しておこうかなと。

次に紹介する『スマイルプリキュア』は『赤毛のアン』というワードが作中で出てくるので、さらに『赤毛のアン』の影響下にあると思います。

スマイルプリキュア!

(C)ABC・東映アニメーション

スマイルプリキュア』は2012年から2013年にかけて放送された、プリキュアシリーズ9作品目のアニメです。

この作品の主人公である、みゆきの好きな本が『赤毛のアン』となってます。第7話で言及されるんですが、第1話や最終回でも曲がり角を曲がった先に…というセリフが登場したりと何かと赤毛のアンの話題が出てきます。

特に第44話のみゆきの幼い頃のエピソードは、『赤毛のアン』のアンの幼少期とそっくりな話となってます。

(C)ABC・東映アニメーション

みゆきは幼い頃ともだちを作るのが苦手で、いつも一人で遊んでいました。
おばあちゃんからもらった手鏡をもって木の根元に座っていると、そこに一人の女の子が現れます。不思議とその女の子とすぐに打ち解けたみゆきは、それから一緒に遊ぶようになりました。

(C)ABC・東映アニメーション

この女の子、『赤毛のアン』でいうところのケティ・モーリスですね。寂しさのあまりみゆきが創り出した幻であるかのように、その後みゆきに友達ができるとその女の子は姿を消します。

アンもダイアナという腹心の友が出来てからは、ケティたちとは遊ばなくなりましたよね。

プリキュアの中における『赤毛のアン』要素についてはこれでおしまいです。確認できた範囲ではこれだけです。2011年から2013年という時期に『赤毛のアン』という作品がモチーフとして選ばれたということに、創り手の強い意志というものが感じられるような気がします。

余談ですが、昨年放送されていた『キラキラ☆プリキュアアラモード』の主人公のいちか役を演じられた美山加恋さんは、今年の夏に公演された赤毛のアンのミュージカルのアン・シャーリー役を2年連続で演じられています。いやぁプリキュアと赤毛のアン、繋がってますねぇ(偶然です)

続いては細田守と赤毛のアンとの関係性について話していこうと思います。

細田守と赤毛のアン

細田守監督といえば今や日本を代表するアニメーション監督の一人ですよね。

細田監督は今のスタジオを立ち上げる前、東映アニメーションでアニメの演出をされていました。

東映アニメーション時代の作品にテレビアニメ版『赤毛のアン』との関連性をみつけたので、細田作品の初期の2作品に注目してみたいと思います。

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム

(C)ABC・東映アニメーション

デジモンアドベンチャーとは1999年に放映されたアニメで、今でも続編が作られるほど人気の作品です。

細田監督はテレビ放映の前に公開された『劇場版デジモンアドベンチャー』と、本編の第21話、そして今から紹介する『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』(以下「ぼくらのウォーゲーム」)の監督をされました。

『ぼくらのウォーゲーム』はデジモンアドベンチャーの劇場版2作目の作品で、とても評価の高い作品です。簡単なあらすじを紹介すると、ネットの世界に現れたモンスターを退治するために子供たちとパートナーのデジモンがネットの世界で戦うというお話です。

ここで注目すべき点があります。それは、ネットの中にいるキャラクターの輪郭線(主線、線画)がオレンジ色で表現されているというところです。

(C)ABC・東映アニメーション

次は2003年に制作されたアニメについてです。

SUPERFLAT MONOGRAM

Japanese Commercial ~ Superflat Monogram

こちらは先ほど紹介した『ぼくらのウォーゲーム』に感銘を受けた芸術家の村上隆さんが、細田守監督に依頼して作ったルイ・ヴィトンの店頭プロモーション用短編アニメーションです。

女の子が携帯電話ごと謎の生物に飲み込まれて、異空間に迷い込むという5分ほどのお話となってます。

この作品でも、異空間でのキャラクターの輪郭線の色が黒ではなくピンク色で表現されているんです。

(C)ABC・東映アニメーション

テレビアニメ版『赤毛のアン』

実はこの輪郭線が赤っぽい色をしているという演出が『赤毛のアン』でもみられます。それは第1話のアンとマシュウが馬車で並木道を通る時のシーンです。

並木道のあまりの美しさに心を奪われたアンをこんな感じで表現してます。

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輪郭線がピンクですよね。この演出方法に細田監督は影響をうけたんじゃないかなぁと、私は思ってるんですよ。

つい先日、『伊集院とラジオと』という番組で細田監督がゲストに来た回がありました。その中で細田監督の影響されたアニメの話になり、『赤毛のアン』が一番好きなアニメだとおっしゃったそうです。

細田守監督、最も影響された作品は「赤毛のアン」

いやぁこれは間違いないですね。うん。(たぶん)

まぁそもそも、アンの想像の世界をこういう風に表現できる高畑勲監督がすごいんでしょうけどね。

まとめ

というわけで、プリキュアと細田守作品からみる『赤毛のアン』でした。どちらも子供向けアニメを製作しているので、まぁタイトル通り形を変えて『赤毛のアン』という作品が受け継がれているということはあながち間違ってはないんじゃないかなと思います。もっと探せば『赤毛のアン』要素のあるアニメがあるかもしれません。ではっ!

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